Yahoo! ショッピング

買い物そのものをゲームにする
新機能の企画・デザイン

お買い物クエスト

ROLE

PM, Game & Design Direction

PROJECT DURATION

4ヶ月

TEAM

Design, Dev, PM, Data

PLATFORM

App, Web

お買い物クエストの画面

OVERVIEW

「お買い物クエスト」は、Yahoo!ショッピングでの買い物に応じて経験値がたまり、レベルアップするとクーポンやバッジ、着せ替えアイテムなどがもらえるゲーム機能です。2019年9月にiOSアプリでリリースしました。

PMとして設計・要件整理・推進を担い、UIや世界観はデザインディレクションを担当しました。

PROBLEM

UI改善だけでは、流通額を大きく伸ばせなくなっていた。

当時のグロース施策はCVR改善が中心でしたが、施策を重ねるほど改善幅は小さくなっていました。また、CVRだけを追うと値引きやクーポンに寄りやすく、客単価とのトレードオフもあります。画面単位の改善を続けるのではなく、ユーザーがYahoo!ショッピングを使う頻度や、買い物の回数そのものを増やす方法が必要だと考えました。

UI改善だけではGMVへの影響が小さい

主要導線はすでに何度も手を入れていて、1施策で動く幅が縮んでいました。

CVR改善と客単価の両立が難しい

値引きやクーポンに寄ると件数は増えますが、1人あたりの金額は下がります。

買い物が必要なとき以外に開く理由がない

買うものが決まっていないときに、アプリを開く動機がありませんでした。

AS IS

TO BE

訪れる理由

買いたいものがあるとき

用がなくても定期的に開く

買い物体験

購入して終わる

買い物の結果が次の利用につながる

改善の対象

画面単位のCVR改善

利用頻度・購入回数そのものを増やす

APPROACH

ゲームの継続設計を、買い物に応用する

買い物の頻度を上げる方法を考える中で参考にしたのが、ゲームの継続設計でした。ゲームには、毎日開く、少しずつ進める、集める、競うといった、継続して使いたくなる仕掛けがあります。これらをそのまま持ち込むのではなく、Yahoo!ショッピングの購買データを見ながら、実際の買い物行動につながるものだけを取り入れました。

参考にしたもの

ゲームの継続設計

毎日開く、進捗が見える、集める、競うなど、継続利用につながる要素を整理しました。

×

自分たちで決めたもの

購買データ

購入頻度やLTVとの関係を見ながら、促したい行動とミッションの内容を決めました。

お買い物クエスト

普段の買い物をするだけで、自然にゲームも進む

DESIGN

買い物の邪魔をしないゲームにする

ゲームのためだけに新しい操作を増やすと、本来の買い物が複雑になります。そのため、購入やログインなど普段の行動が、そのままゲームの進行につながる設計にしました。ゲームを意識して操作しなくても、次に開いたときにレベルや報酬の変化が分かるようにしています。この考え方を、ホーム・ランキング・クーポン・カード/バッジの4つの機能に落とし込みました。

ホーム画面

01

ホーム:次に開く理由をつくる

  • ログインするとボーナスがもらえる
  • 期間限定イベントを開催
  • 背景やキャラクターを着せ替えられる
  • 置いたのは今のレベルと次にやることだけ。ゲームのための操作は足していない
ランキング画面

02

ランキング:買い物量を競える

  • 月ごとのランキング上位者にクーポンを付与
  • 自分の順位が分かり、次の購入につながる
  • 全員を1つの順位に入れると始めた人が数万位になるため、買い物量でステージを分けた
獲得クーポン一覧

03

クーポン:ゲームの成果を買い物に返す

  • ログインやランキングなどの結果に応じて付与
  • ゲーム内の報酬を、実際の買い物で使えるようにした
  • 取得元と有効期限を必ず添えて、使い忘れが出ないようにした
獲得カード・称号バッジ一覧

04

カード・バッジ:続けた結果が残る

  • 購入やクエストへの参加に応じて獲得
  • 未獲得のアイテムも見えることで、集める動機をつくる
  • 毎月イベントや報酬を変える前提で、背景や衣装だけ差し替えられるようにした

IMPACT

4ヶ月で約72億円のアドオンGMV

2019年9月のリリースから12月までの4ヶ月で、アドオンGMVは約72億円、参加者は約50万人まで増加しました。月次継続率は72%でした。

あわせてABテストを行い、参加者は非参加者と比べて、訪問日数・CVR・注文回数・客単価のすべてで高い結果となりました。ゲームを利用してもらえただけでなく、実際の購買行動にも変化が出ていることを確認できました。

訪問日数 / 28日間

19

非参加者 11日

CVR

2.6

非参加者比

注文回数

2.7

非参加者 1.1回

客単価

約1.8万円

非参加者 約0.7万円

※ 2019年秋に実施した参加者・非参加者のABテスト結果。数値は概数。

月次のアドオンGMV(2019年9〜12月)

アドオンGMV

約72億円

2019年9〜12月の4ヶ月累計。iOSアプリ内のみで提供していた期間の実績です。

参加者数の推移(2019年9〜12月)

参加者数

約50万人

リリースから4ヶ月で約50万人が参加。月次継続率は72%で、一度参加して終わるのではなく、翌月も利用するユーザーが多く見られました。

LEARNING

買い物とゲーム、どこまで混ぜるか。

難しかったのは、ゲームを作ることより、買い物との距離感を決めることでした。遊びを強くすると買い物の邪魔になり、弱すぎると続かない。購買データを見ながら、その境界を調整していきました。